仕事の効率を飛躍的に高めるAI活用
知ってた?AIは「パチンコ」が苦手 現場で使える画像生成テクニック
文=長山瑞季(パック・エックス)/ text by Nagayama Mizuki
パチンコホールで利用できるイラストの生成について、今回はChatGPT(GPT-4o)で実践した事例をご紹介します。Answersのウェブメディア用のサムネイルに生成AIを活用した際、生成AIの問題点とパチンコホール特有の課題が見えてきましたので、そのプロセスをお伝えします。
生成AIは情報を詰め込みすぎる傾向があり、過剰な要素を含む画像を生成しがちです。理想の画像に近づくコツは「引き算のアプローチ」です。画像生成は段階的に進め、一度に完璧を求めるのではなく、修正を重ねていくことが効果的です。「何を加えるか」より「何を残すか」を意識し、ポイントを絞った簡潔な指示を出すことが大切です。
「パチンコ」という単語を使うと、店舗イメージが海外のカジノと混同されやすく、AIのコンテンツポリシーに違反すると誤解され、画像生成が実行されないケースもあります。そこで「アミューズメント」という単語を使って理想の画像に近づけるプロセスを始めました。
実践例:段階的な画像生成
「ホールによるSNS活用」「スタッフによる魅力の発信」が記事のキーワードなので、スマホからスタッフが飛び出すようなイメージ画像を作成することにしました。
この結果、スタッフの画像は生成できましたが、以下の課題がありました。
- ① リアル過ぎるスタイルで親しみにくい
- ② 特定のアミューズメント施設を連想させる制服で汎用性が低い
まず課題①を解決するために次の指示を出しました。
これにより親しみやすいアニメ風キャラクターになりましたが、まだ情報量が多く、特殊な制服の問題が残っていました。そこで課題②を解決するため、さらに指示を追加しました。
結果、3人の制服を着たキャラクターが3D調でレンダリングされ、スマホの画面から飛び出す画像が完成しました。ワンポイントアドバイスですが、「白いワイシャツと黒いスカート・ズボン」という指示だと、学生服が出力されるケースがあります。より業務用の印象にしたい場合は、「スーツスタイル」と明確に指定するとよいでしょう。
このように段階的に指示を出し、AIとの対話を通じて画像を洗練させていくことで、パチンコホールのニーズに合った魅力的な画像を効率よく生成できます。
実際の記事とサムネイルも合わせて御覧ください!
パック・エックスメディアチーム所属のコンテンツクリエイター。AIツールやPythonを駆使したデータ分析・自動化を得意とし、生成AI「Claude」「ChatGPT」「v0」を活用して企画立案やコンテンツ制作を行う。
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