市場導入前にAIが稼働を予測 機械選定力の向上に大きな効果

FRONT RUNNER INTERVIEW
市場導入前にAIが稼働を予測 機械選定力の向上に大きな効果

─本誌の前号の記事の後、「人工知能（AI）によって市場導入前の時点で遊技機のパフォーマンスを予測できるシステム」について、私も何度か問い合わせをいただきました。松田代表のもとにも問い合わせあったかと思います。

松田代表（以下敬称略）　記事が出てすぐにご連絡をいただいたケースもあり、10社限定の「無料お試しプラン」もほどなく埋まってしまいました。LINEの登録者数の増え方を見ると、お問い合わせという形には至っていないものの、それよりもっと多くの方に興味を持っていただいたという実感があります。

─改めて、『PS’AI』を簡単に説明してください。

松田　当社が開発した『PS’AI』は遊技機のパフォーマンスを導入前に予測できるもので、導入初週の稼働、稼働ダウン予測（2週目の稼働下落率）、撤去判定（減台・撤去の時期目安）など10項目と、これらを基にした総合評価の計11項目を予測します。2024年3月頃には原型ができあがってフィールドテストを重ねてきたので、おそらく業界初のAIシステムでしょう。

─松田代表は、ホール企業勤務時代には機械選定責任者兼エリア長として、高い「遊技機1台あたりの資産評価金額」を誇っていました。そのノウハウをもとに開発しただけあり、予測精度が非常に高いですね。

松田　2024年1月から12月までに市場導入された156機種を、市場に導入される前に予測してきました。導入初週稼働はパチンコもパチスロも5段階で評価しますが、その予測の整合率はパチンコ、パチスロともに驚異の精度です。しかしお問い合わせの中には、『PS’AI』に対する誤解も少しあるように感じました。

機械選定担当者の重要性は変らない「どこに努力を注ぐか」が変わる

─どのような誤解でしょうか？

松田　稼働予測の整合率が独り歩きしている感があります。『PS’AI』は遊技機の当たり外れを事前に判定するためのシステムではありません。また、「AIが機械選定者の代理をする」という誤解もあるようです。

─『PS’AI』は機械選定者のためのツールということですね。

松田　そうなのです。『PS’AI』は機械選定担当者の労力を減らし、かつ機械選定力を高めるサポートのためのものです。機械選定担当者の多くは、過去の膨大なデータや経験を頼りに分析を行っています。これは多くの時間や労力がかかり、機械選定者の大きな負担になっています。その部分をAIが瞬時に行い80点までの回答を出してくれます。AIが出した80点の回答を100点、120点にするという最終プロセスは機械選定担当者の仕事です。我々人間は、そこに努力を集中させていくべきなのです。パチンコ営業に限らず我々人間は、AIの登場によって「どの部分に努力を注ぐべきなのか」を問われています。いわば〈努力革命〉に直面しているのだと思います。

テスト導入企業の9割近くが「機械選定力が向上」と回答

─機械選定者のスキルは今後も必要ということですね。

松田　AIがあるパチンコ機の初週稼働、2週目のアウト下降率、撤去判断（減台・撤去の時期目安などさまざまなことを予測したとして、「だから何台購入するのか？」「どのように運用するのか？」という意思決定をしなければなりません。それは人間の仕事です。ですから、このシステムの予測結果は、店長様、エリア長様、部長様が迅速に戦略を組み立て意思決定できることを意図してシンプルにデザインしています。

─テスト導入されたホール様の反応はいかがでしょう？

松田　コンセプトをご理解いただいてテスト導入されているので、約9割の企業様が「機械選定力が向上した」と評価してくださいました。そして9割の企業様が「PS’AIを使って、導入後のリスクを軽減できた機械がある」とのことです。たとえば、「先入観がないAIの評価を基準に、自社のノウハウを足すことで選定力が向上した」「最近のコンテンツはよくわからないので、客観的なAIの評価は助かった」というコメントをいただいています。さらに多くのホール様に、まずは「無料お試しプラン」を試していただきたいので、興味のあるホール様はぜひご連絡ください。