ダイコク電機は6月4日と5日、品川プリンスホテルアネックスタワーで展示会とセミナーを開催した。セミナーでは、DK-SISのデータに基づいた、パチンコ業界の状況の分析結果が発表された。講師の服部祐治氏は、冒頭で、昨年に続き今回も4円パチンコを低い玉粗利で運用しているホールが高い稼働を残しているという結果を示すことについて、「皆様に粗利を我慢してください、粗利を諦めてくださいという意味ではない。いま玉粗利を低くしていくことが、結果的に中長期で見た場合、アウトの向上にも繋がっていくし、粗利の最大化にも繋がっていきます。それがお伝えしたい最重要項目です」と強調した。
2024年の4円パチンコのアウトは10,700個。2年連続で過去最低を更新し、コロナ禍を下回る水準となった。その一方で、粗利は過去最高を更新した。20円パチスロのアウトはスマスロの登場により大幅に上昇し8,620枚。2024年の大きな変化として、20パチスロの台数シェアが35.5%に上昇し、4円パチンコの台数シェア(33.1%)を初めて上回るという逆転現象が起きた。ダイコク電機の服部氏はこれを「パチンコは収益の柱、パチスロは集客の柱という役割分担になった」と表現。
ただし、2025年1~3月のデータを2024年同期と比較すると、20円パチスロのアウトは微減し、粗利は横ばい。この状況から服部氏は「4円パチンコの早急な回復」と「20円パチスロの停滞局面をどう突破するのか」の2つが業界課題だとした。
このためにまず、パチスロについては好業績機種の見極めポイントと最適シェアバランスと活用を解説した。パチンコについては、4円パチンコの活用方法によって、スマスロファンの4円パチンコへの回遊率が変わる。スマスロで遊ぶ人はパチンコでも遊ぶ傾向があり、パチスロで集客してパチンコでも遊んでもらう複合的なアプローチが重要となっているとした。
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